2011年10月21日金曜日

福島の英雄たち

スペインには
アストゥリアス皇太子賞という
すごく大雑把にいっちゃうとスペイン版ノーベル賞みたいな賞がある。
学術、芸術、スポーツなどの各部門に功績のあった人を
財団の選考委員会が選出する。

その今年度の平和賞に選ばれたのが
「フクシマの英雄たち」

福島原発で危険をかえりみず現場で事態の収拾にあたった人たちだ。

その授賞式が行われた10月21日。

朝国営放送ラジオをきいていたら
インタビューにその一人が登場した。

淡々と、
「生命の危機も感じなかったしあの後と前とで人生も変わってない」と語る。
当たり前に仕事しただけでなんでこんな賞もらうのかちょっと居心地悪そうな感じ。
あまりにも優等生的な答えで面白くないけど
そうしか言えないんだろうな。


授賞式には警察から二人。自衛隊から二人。そして消防隊から一人。
最初の受賞理由からいって
本当は東電関係の人のことを対象としてたようにも思うけど
まだ完全に事態は収拾していないから
東電関係は来西しなかった。

テレビ中継された授賞式をみていたんだけど
自衛隊、やっぱりmilitarって訳すんだなあ。
今更ですが。

東京消防庁ハイパーレスキュー隊の富岡隊長がスピーチ。
ビデオはここの下の方にあります。
スピーチは日本語。
スペイン語の訳がつく。
もともとスピーチ原稿を訳していたものとみえ
最初はそのスペイン語訳が日本語でいってないところまで言っちゃう、
という走り過ぎをみせ同業者の末端につらなる者としてちょっとはらはらしたけど
訳はさすが。
日本語とスペイン語って語順が違うから
もし原稿無しの同時通訳なら違う風になったろうな、と思ったり。

最後、
ビバ・エスパーニャ!
とスペイン語で話したのには皇太子もにっこり。

ビバ・エスパーニャってスペイン万歳、なんだけど
ちょっと右翼的ニュアンスもあるんで
本当はグラシアス・エスパーニャ、くらいがよかったかも。
とか、よけいな心配したり。

今回の受賞は
福島の英雄となうってはいるけれど
原発事故でがんばった人たちだけでなく
津波と原発事故でたいへんな目にあいながらも
がんばっている日本人たちへの
スペインからのエールなんだよね。

ありがとう、スペイン。


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