スペインで地震というニュースは日本でもテレビなどでも報道されたようですね。
5月11日、東南部ムルシア州の町、ロルカで
午後5時5分にマグニチュード4.4、
午後6時47分、マグニチュード5.2、
という大きな地震がありました。
震源の深さはいずれも10km。
建物の倒壊などで9人の方が亡くなりました。
セビージャの地震計にも記録されているようですが
正直、私自身は全く気づきませんでした。
現地では建物の損傷と余震をおそれ
人口9万2千人のところ
1万人以上の人が広場などで夜をあかしました。
スペインは日本に比べるとずっと地震が少ない国ですが
地震計では1年に2000件以上の記録があり
体感地震も月に2件はあるそうです。
グラナダ、アルメリア、ムルシア、アリカンテといった東南部に集中していますが
1969年にはウエルバでもM7.3の地震があり4人が亡くなっています。
私も24年のセビージャ暮らしで数度、震度1か2くらいの地震を体験しています。
ポルトガル、サン・ビセンテ岬のあたりを震源とした地震も多く
1356年のリスボン大地震でもセビージャで被害が出、
1755年リスボン大地震ではセビージャでも9人が亡くなり
ヒラルダの塔も損傷があったそうですし
カディスは津波で多大な被害を受けたということです。
1884年にはグラナダのアレナス・デル・レイで
839人の人が亡くなったのが記録に残る最大の被害かもしれません。
2007年にもM6.1の地震がありました。
今回の地震は
1956年にグラナダのアルボロテ
で12人の犠牲者がでて以来の大きな被害だそうですが
1999年には同じムルシア州でM5.2とM5.3の
2002年M4.5の、2005年にM4.7の
地震がおきています。
ユーラシア、アフリカのプレートがぶつかるところで
イベリア半島でもっとも動きの多いアラマ断層があり
学者もこのあたりで地震がおきるのに何の不思議もない。
いつおきるという予想はできないが、
とコメント。
にも関わらず、
こちらの建物は日本のように耐震設計ではありません。
だから被害が広がったのでしょう。
ロルカの町の8割の建物が何らかの損傷をうけているそうです。
早速現地にかけつけラジオの生放送をした国営放送のキャスターは
「爆撃されたベイルートのようだ」と。
軍や警察もかけつけて
避難してきた人たちのためのテントをはったり
食料などを配給したり。
直下型で近くの町にはほとんど被害がありません。
鐘楼が崩れ落ちた教会のように古い建物だけでなく
写真やビデオでみると新しい建物でも
壁の一部が落下したり、建物自体がつぶれたり。
完全な復旧までには時間がかかることでしょうが
建て直すときにはぜひ耐震設計でお願いしたいものです。
そして被害者の方々が一日も早く元通りの生活に戻れますように。
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